第一次産業(農林水産業)

北海道は日本の食糧基地と言われるほど農業王国で、全国の10%以上の農作物のシェアがあります。畑作に関しても、全国平均と比べて高い比率を占め、テンサイ、小麦など、ジャガイモなど生産量が日本一の品目が多数存在します。中でも、北海道の農業産出額の約40%を占めるのが牛乳であり、牛乳の生産量は全国の4割を占めます。日高地方ではサラブレッドなどの軽種馬の生産も盛んです。農家一戸当たりの耕地面積は、他の都府県と比べると最大13倍程度の差があります。これは気候条件に対応した農業が発達し、開拓当初から大規模化した事や、開拓地だったため兼業の機会が少なく専業農家が多かった事、そのため運営がうまくいかない農家は、離農する者が多かった事など、周辺農家が離農地を吸収合併し規模を拡大しやすかった事が要因と考えられます。しかし、自由貿易協定などによって外国産の農作物の流入が考えられる昨今、北海道の農業はいかに国際競争力を高められるかにかかっています。北海道は基本的に大規模農業のため農家の所得水準は他県に比べて高くなっています。稲作もブランド米が多数あり、特に上川中部のコメは一等米比率が高く、品質の良さで知られています。関東に目を向け東京都は、北海度とは逆で全国最低の耕地面積です。その中でも地域としては、多摩地域に農地は集中し、東京都区部の農地は近年縮小しています。しかし、大消費地に大変近い好立地の農業と言えます。次に、神奈川県内の農家ですが、農家数は約3万戸あり、県全体の世帯数の1%にあたります。経営耕地面積は四分の三が畑や樹園地となっています。土地の生産性は非常に高く、こちらもすぐ大消費地があるため、立地条件を生かしてキャベツ、大根などの野菜、牛乳、豚肉などの畜産が盛んです。果樹は梨および蜜柑の生産が多くみられます。西部、中部の山間地域ではお茶も生産されており、「足柄茶」としてブランド茶が販売されています。農業出荷額は、三浦市、横浜市、平塚市の順で多く、東京に近い場所という事で近郊農業が盛んです。大根、ねぎ、かぶ、里芋、梨の生産出荷量は全国トップレベルです。南房総では温暖な気候を利用して花卉の栽培が盛んです。落花生は全国的に有名な千葉の名産です。落花生の生産は明治時代から始められていて、栽培地域は干潟地方から山武郡、香取郡、印旛郡など北総へと広がっています。 旭市の伊勢大神宮には「落花生の碑」が建てられるほどです。千葉県は日本の酪農発祥の地とも言われていて、八代将軍徳川吉宗が外国から乳牛を輸入し、現在の南房総市で乳製品作を始めたのが起源とされています。東京都の林業は、あきる野市、青梅市、奥多摩町、八王子市、日の出町、檜原村など山間地域で細々と営まれています。森林は中々管理が行き届かないため、荒廃が目立っています。神奈川県では林業農家は増加に転じていますが、木材価格の低迷で伐採が控えられているため、造林面積は20ヘクタール以下という数値で推移しています。また、「1‐3ヘクタール」という小規模な林家が全体の70%弱を占め、所有規模は極めて零細な林業である事がわかります。京都府は、中部地域でブランド商品の丹波の黒豆や、小豆の栽培、加工業が盛んに行われています。林業では松茸の栽培や、北山杉などのブランド商品も生産しています。岡山県に目を移すと、南部に広がる児島湾の干拓地、岡山平野、津山盆地などでは、古くから米の栽培が盛んで、現在に至るまで農産物の生産の中心をコメが占めています。コシヒカリや朝日米、ヒノヒカリなどの品種が地域の特産米として栽培されています。南部地方では岡山市のナスや倉敷市のレンコン、珍しい農作物では黄ニラなどの生産も行っています。北部地方や吉備高原では、椎茸や松茸の生産も盛んに行われています。明治時代以降は岡山市の丘陵地において、桃やブドウの温室栽培が行われるようになりました。白桃やマスカットは特に全国的にも有名で、岡山県の主要な名産品となっています。この様な名産品は、温暖で恵まれた気候と、高い技術力によって高品質な商品が生産されています。最近では高品質な農産物を海外に輸出し、マーケットの新しい開拓も行っています。畜産業は中国山地を中心に行われており、「千屋牛」などのブランド和牛が飼育されています。同時に酪農も盛んで乳牛の放牧が行われ、脂肪分を多く含んだ濃厚な牛乳を用いたチーズなどの製品が生産されています。これらの山間部では過疎化や、若年の流出が進んでいるのも問題です。福岡県は農業自体は盛んとは言えない県ですが、「種苗・苗木」などの産出額が日本一という特徴があります。「博多とよのか」や「あまおう」などのブランド苺がある様に、苺の出荷額が多い形です。小麦や菊なども主要産品の上位を占めています。 米に関しては、「ひのひかり」「夢つくし」「つくしろまん」などのブランド米の生産に力を入れています。その他、全国的なブランドとしては「博多万能ねぎ」と呼ばれる小葱があります。熊本県は全国有数の農業県です。トマト、葉たばこ、宿根カスミソウの生産高は全国でもトップクラスです。イカ、栗、ナス、トルコギキョウ、生姜、メロン、いちごも全国の生産高の上位を占めている農作物です。特徴的な作物としては、熊本県以外では生産がほとんどない「い草」があります。他には「デコポン」や「なつみかん」と言ったかんきつ類が名産として有名です。菊池および阿蘇地域では畜産も盛んに行われています。北海道は、明治時代まで日本海沿岸のニシン漁で栄えた地域です。その後、カムチャツカ半島沖やベーリング海沖での北洋漁業が飛躍的に成長し、反対側の太平洋沿岸では水産業が発達しました。この水産加工業は北日本の産業の基盤とも言える産業に成長しました。北海道の漁獲高では、鮭は全国生産量の約70%、スケトウダラ、昆布は8割以上、ホッケはほぼ100パーセントを占めています。排他的経済水域設定の際、遠洋中心の北海道の漁業は大打撃を受けましたが、依然北海道での水揚げ量は全国割合の約四分の一を占めるなど、水産業は主要な産業です。ホタテやカニ、ウニ等の水産物を目当てに訪れる観光客もため、観光産業にも水産業は貢献しているといます。根室漁港も全国でも有数の水揚げを誇る太平洋岸の漁港です。他にも、塩釜港の漁獲高は年々増加してきています。松島湾やリアス式の三陸海岸では、牡蠣、帆立、ホヤなどの養殖漁業も盛んに行われています。仙台市の沖合いでは海苔の養殖も盛んに行われています。遠洋漁業の基地港としても機能しているため、外国との交流も多くなり、外国人の船員の姿も多数見受けられます。東北地方の漁港は、黒潮に乗ってカツオを追って北上してくる漁船や、逆に南下してくる漁船もあり、東北の玄関口にもなっています。関東ではの水産業は、島嶼部で盛んです。伊豆大島付近、八丈島付近の海域が絶好の漁場となっています。三浦半島では、散在する数多くの漁港を中心に漁業が営まれていて、マグロ延縄による遠洋漁業と大型定置網による沿岸漁業が盛んです。その中のでも三崎漁港は、マグロ遠洋漁業の基地として知られており、三崎のマグロは全国でも有名です。 東に目を移すと、銚子沖は全国でも有数の漁港で、館山、勝浦なども後を追います。イワシやサバの水揚げが多い漁場となっています。東京内湾では海苔の養殖も盛でした。以前は遠浅で干潟が広がる千葉市など東京湾の奥部でも養殖が盛んに行われていましたが、沿岸の埋め立てによって消滅してしまいました。現在でも木更津市、富津市、船橋市などの遠浅の海で養殖されている「江戸前海苔」は、最高級海苔としてブランドです。京都府は、北部には重要港湾指定の舞鶴港を擁しており、中国、韓国、ロシア方面への定期コンテナ航路を開港しています。国内方面でも、北海道小樽港へ行きのフェリーが就航しています。瀬戸内海に面する岡山県では、以前はサワラや鯛などの中型魚を主に漁獲していましたが、児島湾などで浅瀬を利用した漁業が行われています。明治以降の干拓事業の影響によって漁場が縮小し、また都市化の影響による瀬戸内海の水質悪化も進行し、以前の様な豊かな漁場は失われてしまいました。しかしながら、現在でも倉敷市を近海ではメバルやイイダコ、カレイなどの好漁場となっています。また、瀬戸内市などでは、複雑に入り組んだ海岸を利用して、海苔やカキの養殖が盛んに行われています。カキの生産量は宮城県と広島県に次ぐ生産額となっています。この様な海の伝統から、郷土料理としてサワラの入ったチラシ寿司やたこめし、ママカリの酢漬けなどがあります。備前市などでは、近年生産高を伸ばしている蛎をお好み焼きに入れた「カキオコ」など、水産資源を活用した町おこしに力を入れています。福岡県は周辺を海に囲まれ、玄界灘、響灘では、イカ、平目、鯖、アジ、河豚など、周防灘では車海老、渡り蟹、カレイ、平目、牡蠣などの貝類、有明海では海苔の養殖が盛んです。熊本県では、有明海特有の魚介類も数多く水揚げされ、有明海や天草沿岸での干潟漁場にて、車海老、のり、真珠などの養殖が行われています。白川や江津湖では河川漁業、豊富な地下水を利用した錦鯉の養殖も行われています。

第二次産業(製造業)

北海道の製造業は、食料品関連の割合が高く、製造品出荷額の約30%を占めています。その他、「石油」「石炭」「鉄鋼」「パルプ・紙」製品が大きなウエイトを占めています。道央は製造業の出荷額の約6割、事業所数、従業員数で約5割と中心的位置を占めています。製造業の順位としては、室蘭市、苫小牧市、続いて札幌市がという序列になります。また、この上位3市がそれ以降を大きく引き離していのが現状です。北海道の工業は明治時代に札幌でビールの醸造所、釧路で製紙工場、函館で造船所、室蘭で製鉄所から発展していきました。工業発達の歴史の中で、北海道の食品加工は、札幌市をはじめ各地に点在していまます。苫小牧市には石油化学コンビナートや自動車部品製造が中心ですが、製紙・パルプ工業も釧路市と共に発達しています。また、釧路市には飼料、肥料コンビナートがにあり、釧路港は北海道最大の穀物を主体とした国際港湾としてのポジションを築いています。空港に面した工業都市としては、千歳市があげられます。東京に目を向けると、同じ空港に面した地域として、京浜工業地帯の一角でもある大田区は中小の工場が多い地域です。大手製造業の本社も多数集合しています。東京では、多摩地域に多くの工場があり、東芝、NECなどの大型の工場も見受けられます。首都圏の製造業は、印刷、情報通信機械、皮革、精密機械の生産高が高く多く、日本一の生産高を記録しています。大阪府は東大阪をはじめとし、工業生産に占める中小企業の割合は65%に達ています。中には国際競争力のある商品を有する中小企業も、多く存在します。大阪を含む関西圏は、関西国際空港の開港を契機に、アジアに向けてのビジネス拠点としても有利な立地条件となりました。阪神高速道路や東海道山陽新幹線の交通網も整備されていて、好立地条件から日本の産業の大動脈としての役目を担っています。兵庫県の製造業の経済規模は約9兆4000億円と、兵庫県内最大の規模の業種となっています。「ボイラー・原動機製造業」と「タイヤ・チューブ製造業」の売上が全国でもトップクラスと言えます。品目としては「高炉製鉄業」、「肉製品製造業」が全国上位の品目になります。歴史と伝統ある地場産業も魅力の地域で、50業種以上の地場産業あり、特に有名なものが利器工匠具、播州織、鞄などがあげられます。 地場産業と言えども該当地域では基幹産業を形成し、多数の雇用を生み出しています。その他にも、清酒、手延素麺、ケミカルシューズの様に全国ブランドで、国内有数の規模を誇る兵庫県独自の産業も多く見受けられます。地場産業は兵庫県の全産業に対しても約30%を占めるなど、大きなウエイトを持っています。岡山県では、戦前製糸・紡績業などの軽工業が中心でした。戦後は県主導でそれまで中国、四国地方の他県に後れを取っていた工業化に力を入れた政策がとられました。代表的な事業として、水島コンビナート埋立事業と、石油精製所があげられます。他にも、大手製鉄所や自動車工場などの誘致を精力的に行ってきました。総社市などの内陸部にも工業団地を次々と造成し、自動車関連部品の製造や、電子機器の工場が誕生しました。倉敷市ではジーンズや学生服など縫製業が全国的に有名です。1980年以降は、吉備高原などの内陸地域に産業をもたらすために、高速道路の整備や、岡山空港の郊外移転などの開発が行われてきました。県主導のハード面の積極的な整備によって工業県へ変化に成功したものの、これら事業によって増大した借金が県の財政を圧迫しています。熊本県は製造業の発展が遅れ、第一次産業、第三次産業の比重が高い状況でした。現在は、ハイテク産業や輸送機械の企業誘致を積極的に行い改善がみられます。近年は太陽電池関連産業の振興にも力を入れており、太陽電池などに特化した企業が多数存在します。東京湾に面する横浜市や川崎市の臨海部は、京浜工業地帯として昔から工業が盛んな地域です。東京港、横浜港という世界有数の港湾を有している事もその特徴と言えます。全国の10%以上のシェアを占めています。また、千葉港とその周辺の埋め立て地を中心とする、「京葉工業地域」も東京湾沿岸にはあります。京葉工業地帯の誕生によって、東京湾沿岸は重化学工業を中心とする地域に変貌を遂げました。京葉工業地帯では、化学工業と食料工業の比重が高いことがあげられています。空港も含めた全国の港別貿易額ランキングでは、成田空港、東京港、横浜港が全国のトップを占めています。また、茂原市周辺は、豊富な天然ガスを利用した工業が非常に盛んです。その他、千葉県では天然ガスの鉱床から産出する「ヨウ素」が世界有数の産出量で、日本が世界に輸出するほぼ唯一の鉱物資源です。 生産量は年間約5千7百トンで、全国の約90%を占めています。なおヨウ素の産出は世界の約35%を日本が占めていて、世界一のヨウ素産出地が日本です。兵庫県の産業は阪神工業地帯を中心とした鉄鋼、造船、機械、化学工業を主として発展してきました。大阪、兵庫を中心に形成されている阪神工業地帯、岡山、瀬戸内地方を中心に形成されている瀬戸内工業地帯と、日本を代表する工業地帯があるのも西日本の特徴です。福岡県も工業地帯として栄え、北九州市は工業都市として官営の製鉄所を中心に鉄鋼業や製造業が発展しました。出光興産、日立金属、日産自動車や新日鐵住金小倉製鐵所など多くの企業や工場が集積し、北九州工業地帯と呼ばれる地域を形成しています。エネルギー転換や、東アジアの素材産業の盛隆により産業構造の転換がおきていますが、現在でも北九州市には、多くの大手製造メーカーの本社があります。久留米市はタイヤメーカーの大手のブリヂストンの創業の地であり、ゴム製品の製造が盛んです。ムーンスターやアサヒコーポレーションなど、ゴム加工品メーカーの工場が数多く所在しているのも久留米市の特徴です。以前は、三池炭鉱で産出される石炭をもとに石炭化学工業が栄えた大牟田市は、三井化学を中心とする三井グループなどの化学工業を中心とした企業の工場が連なります。筑豊地域では炭鉱の閉山後、工業団地の整備と工場の誘致を進めていて、トヨタ自動車九州や麻生グループの拠点があります。福岡県では、自動車製造拠点構想を進めていて、日産自動車九州、日産車体九州、トヨタ自動車九州の車両製造工場が操業しています。北九州市のトヨタ自動車九州部品工場の操業開始とともに、トヨタ自動車九州のエンジン工場も操業を開始しました。久留米市にもダイハツ九州のエンジン工場も進出しています。また、九州はシリコンアイランドと呼ばれる様に、数多くの半導体製造メーカーの工場があります。

第三次産業(サービス業)

兵庫県の卸売業の売上高は8兆円弱と県内でも最大規模の業種です。これは全国5位の規模となります。卸売業の詳細としては「その他の食料・飲料卸売業」と「婦人・子供服卸売業」が全国トップクラスの規模を誇っています。福岡県における商業は、福岡市を軸に九州や沖縄全域に発展しており、九州全県に占める割合としては、事業所数は約3割強、従業者数約4割、年間商品販売額は約5割にのぼります。卸売業に至っては、年間商品販売額のおよそ6割のシェアを占めています。 小売業は天神などが九州最大の商業集積地として昔から発達してきていて、商業施設の充実や高速道路網の整備等などによって、福岡都市圏の商圏はは九州、山口全体をも吸引するまでに規模にまで拡大しています。都市部郊外にもショッピングセンターが数多く建設され、都心部との競争も激化しています。九州地域における福岡県の商業販売額はとても大きな規模を占めています。北海道の観光業は、札幌オリンピック開催を機に、新千歳空港や鉄道の整備が進み、大きく発展しました。夏は避暑やアウトドアなどのレジャー、ドライブ、ツーリング、冬はスキー、スノーボードなどのウインタースポーツが楽しめる他、日本の最大の農業王国としての北海道という側面から、名産品も豊富であったり、温泉の多さも手伝って毎年多くの観光客を集めるコンテンツとなっています。また、観光客等を対象として観光産業や輸送産業に力を入れているのも特徴です。しかし、近年では海外旅行が気軽に行ける事などから北海道の魅力が相対的に薄れてきてると言われています。北海道以外からの観光客数は近年、年間600万人前後で、ほぼ横ばいに推移していますが、この間、外国人観光客は三倍へと増加しています。特に台湾、香港、韓国の三地域からの団体客数の伸びが著しく、降雪のない台湾や香港の人々にとって、北海道は身近にウインタースポーツが楽しめ、豊かな自然や温泉が楽しめる場所という魅力を持っています。ニセコなどのスキー場には、オーストラリアからのスキー、スノーボード客が急増しているのも特徴です。スキー場下のひらふ地区にある宿泊施設や飲食施設には、多くの外国人旅行客が訪れているため、街は海外のリゾート地の様な状況になってきています。また、洞爺湖サミットなどの国際会議が多数開催され世界的コンベンションセンターとなっています。 関東地方の観光業は、例えば神奈川県は、江の島、鎌倉などの湘南エリア、三浦半島の海水浴場、丹沢・大山、相模湖などの緑の豊かな地域が多くあります。箱根、湯河原町といった温泉観光地など、レジャー施設・観光地も多数あるのが特徴です。箱根・湯河原などの温泉地域は宿泊客も大勢訪れますが、東京を含めて大都市圏を構成しているため、近郊向けの日帰り観光客向けの観光地も多いという特徴があります。埼玉県の観光は、各種行事や催事の見物客がトップで、その後、スポーツ客、遊園地客がこれに続きます。寺社参詣、文化財、産業観光客数は増加傾向にあります。逆にレジャー客は減少傾向にあります。関東七名城のひとつである忍城や全国でも屈指の古社、氷川神社など史跡が数多くあり、長瀞などの秩父地域には、豊かな自然が多いという特徴があります。京都府は国際観光都市として京都市や宇治市などの主要な観光都市を抱え、観光業に力を入れています。京都市内には、世界遺産が多く清水寺や金閣寺など様々な観光資源があります。中部には、保津峡や湯の花温泉のある亀岡市、北部では天橋立などのある丹後半島も観光業に力を入れていています。仙台経済圏は宮城県の総生産の約8割を占める地域です。商品としては、高額商品やファッション性の高い買回品、専門品の販売地として多くの店舗が立地しています。近年で、その商業範囲が仙台市以外の周辺都市にまで広がりを見せています。「娯楽・レジャー」面では、仙台市の中心や都市圏が供給する文化・スポーツイベントなどの求心力が、仙台経済圏にも及んでいます。しかし、宮城県内の小規模市町村、仙台市内も含め昔からの中小の商店街は、郊外型大規模小売店、ロードサイドショップ、スーパーセンターなどによって、価格競争や駐車場などの充実したサービスに対抗できずに衰退しているのが現状です。岡山県の第三次産業は岡山市、倉敷市など県の主要都市を中心に発展しています。特に岡山市は岡山都市圏の中心都市であり、圧倒的な集客力を誇っています。サービス業、小売業、金融業などの産業の本社機能や、大手企業の事業所機能は岡山市を中心とした県南部に多く見受けられます。 以前は伝統的な個人経営の小売店舗が多数くありましたが、高度経済成長期以降は、都市化やモータリゼーションの進行によって、大規模に事業展開するスーパーマーケットやコンビニ、大規模電器小売店などのチェーン店舗が郊外の幹線道路沿いに数多く出店し、市街地部の空洞化を生みました。バブル崩壊後は都市部の地価が下落し、市街地の中心へ高層マンションの建設が相次ぎ、人口の都市部回帰がみられています。それに伴って、小売店舗の中心市街地への新規出店や再開発事業が活発に展開されています。岡山県南都市圏は人口約150万人と、地方都市としては数少ない成長が見込まれている都市圏です。他方で、他の地域では人口の流出による過疎化で、商業施設の閉鎖、撤退や大型商業施設の郊外出店によるドーナツ化現象がみられ、地域活性化が大きな課題となっています。福岡県は近年、ITソフトウェア関連の業種が伸びています。その多くが福岡市内に所在しています。自動車産業の北部九州への進出とは別に、そのソフトウェアや設計を主力とする企業が福岡市精力的に進出しています。トヨタ自動車、日産自動車、ダイハツの関連企業が進出してきていますが、理由として情報網や交通網の充実に加え、九州大学などの優秀な理工学系の学生に恵まれている事があげられます。福岡県では、将来を見据えて学術研究機能、産業機能の高度化を推進しています。また、産官学連携による新しい構想もあり、新産業の展開を目指しています。札幌市には、北海道大学の卒業生を中心としたIT関連のベンチャー企業が、1980年代から継続的に起業する文化があります。これら企業は主に札幌駅北口周辺に集積しているのが特徴です。2000年代には「サッポロバレー」とも呼ばれるようになり、地場産業育成の成功事例として評価されています。この様な新興企業群とは別に、札幌テクノパークには札幌発の企業だけでなく、富士通や日本IBM、日本ユニシス等の大手企業の拠点も置かれています。また、ゲームメーカーとして一世を風靡したハドソンは、北海道発祥の企業として有名です。近年は、コールセンターの誘致のために札幌市、釧路市で積極的な制度整備を図っています。寒冷地であることからサーバーなどの、データセンターを構えるには好適地と考えられています。国内最大級のデータセンターの設置も進んでいます。